旅に出よう、まだ見ぬセカイを求めて

気の向くままに本の感想とイベント日記

金は敗者のまわりもの

 

カネは敗者のまわりもの (ファンタジア文庫)

カネは敗者のまわりもの (ファンタジア文庫)

 

 悪魔のカネ《魔石通貨》リルによってなんでも買える世界に身を置く失井敗斗のある「大切なもの」を取り戻す物語。

 

 某マンガの劇中作を思い出す物語だったので、想像もしやすかったですし面白かったです。しかしちょっと理解するのに時間が掛かってしまうのでその点は読むのに苦労した。1巻完結(?)ぽいのも少し残念。主人公たちのゴールは届きそうにないってのも最初から明言されているので今後の組み立ても難しいのかな。ちょいちょいネタ的な文章もあったりで面白かったです。

 

コンセプトは珍しくとても良かったが他の感想を見ると、御都合主義的な後出しジャンケンという意見もあり、読んでいるときは気にしていなかったが納得するような面もあったり。もう少し物語を進めてく行く上でヒントが多く散りばめられていたら感じ方も変わったのかも。自己犠牲野郎、ではなくある程度救われる物語というものも見たかったですね、掴み取った結果が置き土産ってのはちょっと辛い