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旅に出よう、まだ見ぬセカイを求めて

気の向くままに本の感想とイベント日記

トリツカレ男

新潮文庫

 

トリツカレ男 (新潮文庫)

トリツカレ男 (新潮文庫)

 
ジュゼッペのあだ名は「トリツカレ男」。何かに夢中になると、寝ても覚めてもそればかり。オペラ、三段跳び、サングラス集め、潮干狩り、刺繍、ハツカネズミetc.そんな彼が、寒い国からやってきた風船売りに恋をした。無口な少女の名は「ペチカ」。悲しみに凍りついた彼女の心を、ジュゼッペは、もてる技のすべてを使ってあたためようとするのだが…。まぶしくピュアなラブストーリー。

 

いろいろなものに取り憑かれたやさしい男の物語

160ページと少なくて読みやすくサラサラと読むことができました。様々なことにトリツカレたように過ごした彼は彼女の笑顔の裏にあるものを見抜き、その影を今までの経験によって晴らそうとする。

 

5章からの種明かしの展開がすごくよかった。いままでジュゼッペが彼女のために何をやっていたか、今まで奇妙なことが起きていたがそれを彼女が知っての変わりようはとてもおもしろく心温まりました。最後には念願の夢がかなったようでなにより。何かを極めた後それに離れてもその経験はキチンと残っている、今までの人生で無駄なことなんてないよと思わせてくれるそんな作品でした