旅に出よう、まだ見ぬセカイを求めて

気の向くままに本の感想とイベント日記

切れない糸

 

切れない糸 (創元推理文庫)

切れない糸 (創元推理文庫)

 
思いがけず家業のクリーニング店を継ぐことになった新井和也が出会う「日常の謎」を収録した4編。
久しぶりに一般小説を読んだ気がします、そして読了感はとても良かった。沢田のミステリアスなところだったり、シゲさんが度々映画の話を持ち出してくるがその部分の理由も紐解かれてたりもしていて物語はやっぱりこうでなくちゃ、とも思った。
 
内容は以下の感じの4編
春 洗濯を回収しに行った新井が子供から洗わないで欲しいと頼まれるお話
夏というか5月 今まで実家に帰ってきた娘が急に自宅に戻らなくなり服装も少し変わってしまった
秋 大急ぎでジャケットのクリーニングを頼んできた男性とお祭の話
冬 マニキュア爆発と女性の不審者
 
どれもクリーニング屋ならではのネタを扱っているし、人工皮革についての特徴も知ることもできたのでその点でも面白かった。またキャラ一人一人魅力的でどのキャラにも愛着もてるのよし。続きも読んでみたいと思える作品でしたのでとても満足度が高かったです。人の縁は大切にしましょう
 
あと自分はミステリーは日常系の方がいいんだろうなとも思った、屍人荘の殺人なんかは自分に合わなかったので