旅に出よう、まだ見ぬセカイを求めて

気の向くままに本の感想とイベント日記

僕らが明日に踏み出す方法

 

 

 タイムリープモノ。時間がもっとあればと願う表紙の二人がベストテイクを出さなければ次の日に進むことができなくなってしまう、そんな話。二人ともこの能力を持っているのである意味ダブル主人公。

 あとがきで書かれてある通り設定を煮詰めてあって伏線回収も素晴らしくとてもよかったと思います。惜しむらくは自分が時間モノについていまいち高い評価が出せないこと。

 友人からシュタゲの評価を聞いた時なのですが、『戻って仕舞えばなんでもありだという点だから好きになれない』というようなニュアンスのことを聞き、なるほどと思ったがこの時はそこまで深く考えていなかった。その後に他の時間モノを読む際に意識して読んでみたら、このタイムリープさえなければ違う人が生きていた場合や物語では語られないが一人の人生が代わりに終わってしまったという考え方もできるためそれからいまいち好きになれませんでした。表面としては主人公に関連するキャラが生きていてよかった、という話があるわけだが犠牲が生じているのである。気にしなければいいという点だがどうしても気にしてしまう、という独白。

ですので私の中ではそこまで評価は高くないが、設定もきちんと練られていてとても面白い部類だと思います。

 

 

 

疑問点としましては90Pの部分、後々巻き込んだというような表現をされていたがその場合2日目のリープについてずれが生じているがその部分はどうなっているのか、空白の3日間はどこに消え去ってしまったのかがとても気になりました。