ホーンテッド・キャンパス
ミステリー作品。ちょっぴりちくちくする恋愛もありの心霊事件集
ホーンテッド・キャンパス<ホーンテッド・キャンパス> (角川ホラー文庫)
- 作者: 櫛木理宇
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2013/02/14
- メディア: Kindle版
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──あらすじ──
八神森司は、幽霊なんて見たくもないのに、「視えてしまう」体質の大学生。片想いの美少女こよみのために、いやいやながらオカルト研究会に入ることに。ある日、オカ研に悩める男が現れた。その悩みとは、「部屋の壁に浮き出た女の顔の染みが、引っ越しても追ってくる」というもので……。次々もたらされる怪奇現象のお悩みに、個性的なオカ研メンバーが大活躍。
角川ホラー文庫、謎の方については”こんなことがあるかもしれない”というふうに思わせてくる心霊現象がたくさん出てくる。心霊現象となると”悪霊が〜”という話が多いと思うかもしれないがこの作品は比較的ライトに書かれており、ほっこりするエピソードも多く存在している。
恋愛方面では読者の気持ちをやきもきさせることは間違い無いと思う。巻を重ねるにつれて灘の心情の変わりようが掴みやすく恋愛方面でも面白い。こちらのシリーズを楽しむには一気読みでどんどん感情が浮き彫りになってくる灘についても注目して読んでもらいたい。
この作品は完全紹介制で依頼を受けているということもありオカルト研究部と依頼者の仲が巻を重ねても関わってくる。依頼者は他大学やOBなど幅広く依頼を受けていることから人と人とのつながりは一人関わるだけで大きく広がるなと実感。特に非常勤講師の矢田、この人物の影響でオカ研はめんどくさい事件に巻き込まれるが退屈しない日々を送ることになったのだろう。やはり人と人のつながりはどこに繋がるかわからないので今のうちから手は大きく広げていろんな人と接した方がいい、とそのような風に痛感させられた。
現在では7冊刊行中。今月には8冊目の刊行も決まっており、7巻を読んだ人にとってはやっと出る!というふうに思うことが多いかもしれない。7巻で森司の方に大きな転機が訪れていたため8冊目の展開は非常に楽しみだ。そしてもう一つ大事な転機があるため今後のオカ研がどうなってしまうかという点でも非常に楽しみである。
またこの作品はメディアミックスも決まっており2015年の5月に実写映画化することが発表されている。
ともかく、
鈍感野郎と口下手女性が織りなす恋愛模様だけでも結構楽しめるので(ぉぃ)興味を持った方は是非是非読んでみてください。
個人的に(知っている方であれば)河合荘の二人を想像してもらえればだいたい二人の関係がわかりやすいと思う。ということで河合荘が読みたいと思う今日この頃でした。